「食べる」「しゃべる」だけではなく、多くの役割があります。
矯正は子どもがするものというイメージがありますが、歯と骨の状態がよければ、何歳からでも始められます。
歯の一番目の大きな役割は食べるためです。食べ物を咬み切るのは前歯の役割、咬んですりつぶすのは奥歯の役割です。また、ほとんどの人は、ものを飲み込むときに、上下の歯をしっかり咬み合わせ、下あごの位置を安定させます。食べ物を咬んで飲み込むのは複雑なシステムによるもので、歯が並んでいてはじめてできる動作なのです。
歯の有無や歯並びは発音にも大きく影響してきます。歯がない人や歯並びが悪い人の発音は聞き取りにくく、コミュニケーションに影響を及ぼします。歯の抜けたお年寄りの言葉が聞き取りづらいのはこのためです。
歯や歯並びは機能的な働きだけではなく、審美的な働きがあります。清潔で美しい歯並びは美しい笑顔をつくり、相手に好印象を与えますが、凸凹の歯や抜けた歯は印象を悪くし、相手に不快感を与えてしまいます。
よく咬む子どもは、脳の発育によい刺激が加わるといわれています。また、子どもの歯には、咬むことで上あごや下あごの健全な発育を助けるという大切な役目があります。